オワコンなのか?|薬剤師資格取得のメリットと将来性について

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コロナもほぼ落ちついたようで、やっとまた社会が動き始めました。
飲食や旅客などのサービス業に従事していた人は、仕事がうまく行かず、大変な思いをしたかも知れません。

さて、そんなコロナ禍でも医療で働く人は逆に忙しさ倍増でした。
もちろん感染リスクがあるなかでの仕事なので、身の危険やストレスを感じながらの毎日でした。
医療関係の人々には心から感謝しています。

医療従事者は、医師、看護師がまず思い浮かびますが、薬剤師も忘れてはならない医療従事者ですね。
私も身近に薬剤師がいまして、政府が医療従事者のことを話すとき、薬剤師を含めていないと常に不平を言っていました。
実はどういう仕事をしているのかを、あまり一般的に知られていないところがデメリットですね。
そんな薬剤師についてご紹介して行きたいと思います。

求人の広告を見ると、薬剤師の時給が他と比べてかなり高く常に求人もあることから、
「薬剤師になったら儲かるのかな?」「自分も薬剤師になりたい」と思った人も少なくないでしょう。

この記事では「薬剤師」に興味や疑問を持っている人に、身近でみた薬剤師をありのままにお伝えしたいと思います。

この記事を読めば、薬剤師を目指したいと思っている人に対して、その将来像を明確にお伝えすることができます。

目次

薬剤師の仕事内容

「薬剤師ってよく聞くけど実際にどんな仕事をしているのか分からない」
一般的な人が考える薬剤師像はこんな感じだと思います。
実際に病院へ行っても、主に接するのは医師と看護師がメインで薬剤師ってあまり接することがないですね。

薬剤師の仕事はザックリ言うと、
医師が指示した薬を必要な数量分取りそろえて、問題がないかをチェックして患者に届ける仕事です。
これをもう少し専門的に言うと、
医師が処方した薬を、用法容量を確認・監査して、患者に投薬する、と表現します。

薬は飲み方によっては人の健康に影響を及ぼすことが多々ありますので、内容を確認し、
この人にこの薬をこれだけの量を飲ませて大丈夫か」を判断して提供します。

薬は飲み方を間違うと健康に影響を及ぼすので、「ごめんなさい」ではすまされません。
仮に医師が間違った処方を出して来ても、「あれ?」といち早く気付いて医師に確認(照会)し、問題ないことを確認します。

数年前に、石原さ〇みが主演で薬剤師のTVドラマをやっていました。
ドラマの中で「薬剤師は最後のトリデ」と言ってましたが、そういう意味です。
薬剤師が薬を間違ってしまうと、その後は誰も止める人がいないので、こう言われてました。

そういった意味で、高い専門能力と責任が必要とされる仕事です。

薬剤師の働き方

薬剤師の職場は主に5種類あります。

調剤薬局

個人病院で診察を受けたら、隣接する薬局に薬をもらいに言った経験を持つ人も多いと思います。
その薬局が「調剤薬局」です。

調剤薬局の多くは個人の医院とタッグを組むかたちで、店舗運営されています。

薬剤師はここで、社員として働く場合と、パートアルバイトとして働く場合があります。

医院での医師の診断を受けて処方箋が発行され、それに基づいて薬を出します。ここでも改めてその内容を確認しています。
「また同じことを聞かれる?」と思っても、面倒くさいと思わないで応対してくださいね。

ドラッグストア

最近は規模の大きなチェーン店がたくさんありますが、いわゆる街の薬屋さんです。

比較的安全性の高い薬は「登録販売者」の資格者がいれば取り扱えますが、安全性に配慮が必要な効果の強い薬を取り扱う場合は、専門の知識を持った薬剤師が必要なため店舗に薬剤師を置いています。

調剤薬局も兼ねたドラッグストアが多く、その場合は薬剤師免許が必須なので勤務することになります。

調剤薬局と同様、社員として働く場合とパートアルバイトとして働く場合があります。

病院薬剤師

一定以上の規模の病院では、薬の業務を外部に出さずに院内で対応しています。
その対応を行う病院勤務の薬剤師が病院薬剤師です。

TVドラマでの石原さ〇みは、この病院薬剤師でしたね。

外来での患者への日々の投薬を行う以外に、入院患者がいる病院の場合はその患者への対応も必要になります。
入院患者対応のため、看護師と同様に病院泊まり込みの夜勤・当直勤務をすることもあります。

病院薬剤師はほぼ正社員としての勤務形態となります。

あなたの資格を有効に使いませんか

企業に勤務

製薬会社などに薬剤師資格を持って入社し勤務する場合です。
薬剤師資格の要否は勤務する企業によって様々ですが、その資格よりも知識を必要とされます。

薬局経営

上記①の調剤薬局や②のドラッグストアを自ら開業し、社長となって経営する場合です。

薬剤師の収入

調剤薬局の収入

地域・勤務先によって差はありますが、無資格者の一般的なパートアルバイトに比べると、2~3倍の時給単価を設定されていることが多いです。
地域にもよりますが、2000〜3000円の時給単価は珍しくありません。

ドラッグストアの収入

上記の①とほぼ同じ内容です。

病院薬剤師の収入

病院は経営が厳しいところが多く薄給とよく言われます。
製薬企業に比べると若干見劣りすることが多いようです。

企業勤務の収入

勤務する企業次第ですが、製薬企業は比較的高い場合が多いです。
また基本給に資格手当が上乗せされる場合もあります。

薬局経営の収入

あえて項目を立てる必要もありませんが、経営の頑張り次第ですね。

 

薬剤師の適性

薬剤師にも当然ながら、向いている性格と向かない性格があります。

薬剤師に向いている人

  • 人とコミュニケーションをとるのが好きな人
  • 細かい作業が苦にならない人
  • 責任感が強い人
  • 几帳面な性格の人

患者、医師、医療仲間、製薬会社の担当など、あらゆる人とのコミュニケーションを通して、薬の性質と患者の病状を確認し、医師の処方に問題ないかも確認しながら薬を出します。

またわずかな量でも効き目が大きく変わる薬の場合は、慎重に正確な量を計量する必要がありますので、細かい仕事でも几帳面にこなす性格が重要です。

薬剤師に向かない人

  • コミュニケーションが苦手
  • 性格が雑な人
  • 勉強が嫌いな人

従って、周囲とのコミュニケーションが取れず、間違った処方のまま出してしまったりすることはご法度です。

また計量ミス、計算ミスは論外ですが、最後まで責任をもって対応する忍耐力が必要となります。
日々進歩する薬の知識についても、しっかりと勉強して知識をつけていく姿勢も必要です。

薬剤師になるためには

国家資格

薬剤師になるためには、薬剤師国家試験に合格することが必要です。
そしてその受験資格を得るためには、薬剤師法第15条において「受験資格は6年制薬学課程を修めて卒業した者」と定められています。

簡単に言うと、大学の薬学部に入学して卒業する必要があるのです。薬学部は6年間です。

これは以前は4年間でしたが、2018年の入学者以降は、薬剤師になるための大学の課程が6年間に拡大されました。

改めて大学受験に取り組む場合は ➡ 【大学受験】浪人生活を最大限に活かす3ステップ

学費・経費

大学の薬学部を卒業するまでの学費を簡単に紹介します。
薬学部の学費は高額で、2023年度で見ると下記のようになります。

・国公立大学:年間で約54万円
 これとは別に入学金が30~50万円
・私立大学:年間で約200万円
 これとは別に入学金が約40万円
 ※私立は大学により値に差異あり

これが6年間かかり続けますので、かなりの学費を考えて臨む必要があります。

その他、大学に通うために必要な諸経費は、こちらを確認ください。

  ➡ 大学受験の学費シミュレーション

まとめ

ここ数年の医薬分業の流れにより、病院は薬の取扱いを外部に出して、調剤薬局がこれを受け持つことがかなり増えました。

そのため、薬剤師がかなりの人数を必要とされるようになっています。
さまざまな求人情報を見ても、薬剤師の求人が常にあって、かなりの時給の額を提示しています。

特に女性の場合、出産育児で仕事をやめてしまっても、子供の手が離れたら比較的苦労なく再就職できることもあり、新たな職業を選ぶなら真っ先に候補として上がって来る資格なのではないかと思います。

これらの人気を踏まえて全国の大学では薬学部が増設されていますので、これからは薬剤師の人数が増えて行くことは間違いありません。

その結果として、今後は薬剤師の人数も飽和状態になるので、必ずしも今までのように優遇された状態は続かないのではないか、と思います。

ただそれらを差し引いても、医療の高い使命感を持って、病気や怪我をした患者さんに寄り添い、そして援助して行く考えは非常に尊いもので、金銭面を度外視してもぜひ、挑戦してほしい資格であることには間違いありません。

一度手に入れたら一生ものの資格なので、ぜひ頑張って、手に入れて欲しいと思います。

ー了ー

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